領域警備について
(財)DRC研究委員
古 澤 忠 彦
はじめに
PKOやガイドラインと言ったグローバルな貢献や地域安定化のための対米支援の枠組が先行して作られたが、領域警備や有事と言った我が国の安全に直接関わる法制は未完のままで既に半世紀が過ぎた。本来、憲法の中で自衛隊の位置づけを明確にすることが、日本の平時・有事における安全保障体制の確立の基本である。しかしながら憲法改正や安全保障基本法の制定が早急に適わない現今においては、有事法制の整備完結は、自衛隊や防衛力の国家的な位置づけを明確にし、自衛隊の存在を国民に解りやすくさせると共に隊員の士気高揚に大きな効果が期待できる。昭和52年以来、有事法制の研究がなされてきたが、従来の有事法制研究は、自衛隊の作戦行動を如何にやりやすくするかと言う観点からであった。有事法制の議論が深まるに従って、有事法制検討は、テロ攻撃や武装ゲリラ等から如何に国民を守るか、そのために如何に迅速に自衛隊が任務を遂行できるかという観点に変化している。しかし、現在の焦点は、あくまでも防衛出動の観点からのみ有事法制が語られている。平時と有事との間には不安定な状況が存在する。有事への移行を阻止し、我国の領土や国民の生命財産への危害や主権への侵害が領土に及ぶまでに阻止することが重要であることは論を待たない。その意味で領域警備の明確な位置づけをする必要がある。有事法制の整備が急がれる中にあって、同時に領域警備についても、更なる関心が深まることを期待する。
1我が国領域への脅威
(1)中国の海洋進出
我が国周辺、とりわけ東シナ海のおける中国の海洋進出の今後を予測するために、先ず南シナ海への中国の進出の経過を整理してみる。
70年代から始まった中国の南シナ海進出は、長期を見据えた戦略に基づき着実にその成果を収めてきた。西沙群島、次いで南沙群島の領有は次のステップを踏まえて占有化された。
STEP1:領有主張の段階で、領有宣言にあわせて海洋権益を主張し、領海法の制定をもって独自の領海線を南シナ海に画いた。
STEP2:既成事実化の段階で、軍事演習訓練の繰り返し実施や海洋観測、漁船等のプレゼンスによって海域への存在感を示し、軍艦による「領域警備」を背景に民間人の島嶼上陸、軍民の共同作業、石油探査、リグ設置等反応を見ながらも次第に大胆で顕在化した実績を累積していった。
STEP3:実効支配の段階で、軍事施設の建設、部隊駐留を確実なものにし、外国からの抗議を内政干渉として排除し、資源開発、採掘採取のために民間人居住が始まることにより、実効支配を内外に顕示した。
そして、東シナ海進出は80年代から始まった。そのパターンは南シナ海進出のステップを踏襲していると言える。そしてそのステップは、着実に布石を敷きつつSTEP2既成事実化の実績を累積しつつあるのが現状である。
STEP1:歴史的にも科学的にも何ら根拠の無いにもかかわらず尖閣諸島の領有声明を行い、領海法に基づいて中国の領海線を尖閣諸島と宮古島の間に引いた。日中の中間線を主張する日本政府の抗議に対して、大陸棚延長論を主張する中国の故ケ小平は、ついには子孫による話し合い解決を主張する「棚上げ論」によって問題をウヤムヤにしようとしている。
STEP2:軍事、非軍事のプレゼンスを重ねて既成事実化を図りつつある。資源調査、海洋観測の活動は年々活発化しており、時には長期間日中中間線を越え、更に我が国の安全保障に密接に関係する海峡や沿岸海域まで調査活動を行っている。
今後、中間線の我が国側寄りに石油探査、軍艦による海洋観測調査等を行い、更には、尖閣諸島への民間人或いは偽装民間人の上陸に及び、事実を累積すると共に、構造物等の建設、軍の駐留を重ねてSTEP3実効支配を確実にしていく可能性がある。
このように中国の周辺海域の占有化は黄海、東シナ海、南シナ海の全域にわたり、直接戦争手段によらずに、長期的な政治・軍事・経済戦略を駆使し、相手の弱点や間隙を狙ってシーレーンを脅かすことによって、日本、台湾、韓国、東南アジア諸国に影響力を行使し、中華国際新秩序形成を狙うものである。軍事力を背景にした事実の累積と実効支配の構図は、北京市街でよく見かける洪水のように流れる自動車を車線ごとに止めながら横断する強かな中国人の生き様そのものである。自己解釈による国際新秩序の形成を目指して国際法の間隙を突いた強かな外交戦略、弱者には強く、強者には弱く対応する「軟土深掘」の中国人の特性を遺憾なく発揮して来る領域浸食型の脅威である。
(2) 北朝鮮による領域不法侵入
1999年の能登半島沖の不審船事件、2001年の奄美大島沖の不審船事件等から次第に明らかになってきている北朝鮮の我が国への脅威は、金正日の体制維持と北朝鮮軍の権力構造維持のために目的、手段、時期、合理性を選ばないテロ・ゲリラ工作・誘拐拉致・麻薬覚醒剤の密輸・工作員潜入等である。重武装の偽装工作船に良く訓練された忠誠心豊かな工作員が乗船し、既に我が国内に配置されている工作員や内通者と密接な連携行動をとる。北朝鮮は予兆図りがたい奇襲的領域侵犯を敢行して、我が国の治安、秩序の破壊を行う。これは領域攪乱型の脅威である。
(3)我が国の領域に対する脅威の多様化
以上、中国及び北朝鮮の例から判断される脅威は、領域浸食型と領域攪乱型に大別できる。これらの特徴としては、@日本の法制や政府官庁等の危機管理体制の不備、自衛隊等の行動の制約や弱点、マスコミ・国内世論の動向を読み込んだ(理解した)侵害行動 A軍事的組織を背景にした計画的で強力な領域侵犯 B予兆を示さない奇襲的侵犯 C事態推移が急速で、先端技術を駆使した強力な武装と高度に訓練された工作員及び巧妙な偽装の侵害活動、等が挙げられる。米国は、小島の領有権争いや地域的な小紛争に関与しない立場を取っている。日米同盟を堅持しつつも領域警備の体制を充実して、自国の領域と主権、国益は自分で守り通すことを確固たるものにする必要がある。
2.領域警備の概念
領域警備については、明確に定義付けされたものはないが、一般に、武装工作員、武装工作船や偽装工作船等(不審船)による無差別殺人、破壊を企図したテロ行為等の武力攻撃に至らない急迫不正の侵害に対する自衛権の行使と言われる。国防は、国家国民の生命財産を守ると共に、主権・国益を守ることである。そして、領域は、国家の主権の及ぶ範囲を示す。従って、領域への軍事的又は準軍事的侵害に対しては、一般に国家は軍事的対処を行い「領域自衛行動」を発動する。また、密輸、密漁、密入国の犯罪行為に対しては警察的対応を行い「秩序維持行動」を行使する権利を有している。領域警備の及ぶ範囲は、領土領海の主権の確保から、排他的経済水域の主管的権益の保護に及び、更には国際法における追跡権の及ぶ公海まで含むと解することが出来る。
3.国際法及び主要国の領域警備
(1) 国際法上の領域警備
領土・領空については、国際慣習法及び国際民間航空条約等により、完全かつ排他的な主権を領域国に認められている。領土領空共に、入域について厳しいチェックと許可が必要である。領空侵犯については、対領空侵犯措置をもって排除することが通例である。
領海については、全ての国の船舶に対して沿岸国の平和、秩序、安全を脅かさない限り、無害通行権が認められている。そのために空や陸に比べて領域における措置は緩やかである。しかしながら無害でない通航については、国連海洋法条約19条に12項目にわたって列挙されており、また沿岸国の権利として、無害通航に関する国内法の制定権を認め、「無害でない通航を防止するために自国の領海内において必要な措置をとることができる」とし、沿岸国に取り締まりの権利を認めている。
軍艦の無害通航については、国によって解釈が分かれている。日本を始め米国・英国は、海洋の自由通航の立場から、軍艦の無害通行権を主張し、領海内通航について事前通告制を採用している。反面、ロシア、中国等は、軍艦の無害通行権は認めない立場から、1958年の「領海に関する条約」(沿岸国は、その領海を航行する外国軍艦の通航を許可制にする権利を有する)を盾に、事前許可制を採用している。外国軍艦が沿岸国の法令を遵守せず、有害通航したとしても、国連海洋法条約30条では、沿岸国は「領海から直ちに退去する事を要求することが出来る」の規定に止まっている。また、外国潜水艦は、領海内を通航する場合は、浮上航行し、国旗を掲げることを義務づけているが、対処すべき措置についての規定はない。
(2)主要国の領域警備
a. 米国では、領域における侵害に対して基本的には沿岸警備隊が対応する。平時には運輸省に所属するが、法律上は軍の一部と位置づけられており、必要に応じ海軍と共に行動する。従って、海軍は通常、沿岸警備を担当しない。沿岸警備隊と海軍は常に密接な関係を維持しており、情報の交換、協同訓練演習の実施、装備・教育訓練の共有を図っている。昨年に生起した9・11同時多発テロの教訓を踏まえて、国家安全省を新編し、米国本土防衛に関わる組織を強化しているが、沿岸警備隊も主要な本土防衛組織として組み入れられる。装備も軍隊並に強化され、沿岸の広範な海域の警備防護を担当するように改善される。
b. 英国は、沿岸を守る責任を海軍が担当している。沿岸警備隊は不法侵入の船舶等に監視、通報の任務に限られている。不審船が侵入した場合は、沿岸警備隊の通報により海軍が出動対処する。英国海軍には「商船法」により警察権があり、乗組員の逮捕、起訴の権限が与えられている。無害でない通航に該当する船舶を拿捕した場合、国内法で裁かれる。情報収集活動の場合は、スパイ活動として「機密保護法」が適用される。領域警備を海軍が専管事項とする利点は、二重警備の無駄がなく、海軍が装備、能力共に充実しており、侵犯者に対して抑止力としての効果が期待できることである。
c. 韓国は、領域侵犯に対しては、海洋水産省所属の海洋警察庁が担当する。無害でない通航に対する措置を定めた領海及び接続水域法に基づいて対処する。ただし、北朝鮮の武装工作員、武装工作船と見られる「不審船」に対しては、直ちに軍が対応する。不審船の情報が入ると合同参謀本部が作戦を指揮する。合同参謀本部は、統合防衛法に基づき「統合防衛作戦」を準備し、3軍と海洋警察が一体になって作戦を遂行する。 軍は艦艇、航空機を不審船・工作船の現場に派遣し、工作員の身柄拘束や拿捕に努め、停船命令や警告射撃を無視して逃走を図る場合には、遅滞なく撃沈する。韓国は、北朝鮮を反国家団体と位置づけ、事実上外国と見なしていないために、北朝鮮の軍艦に対する措置は、国際法・国際慣例の適用外と考えている。
d. ロシアは、ロシア国境法に基づき、領海侵犯の取り締まりはロシア大統領直属の国境警備局所属の国境警備隊が担当する。不法侵入した船が停船命令を無視した場合は、無線により事前通告した後、船舶周辺に3回の警告射撃を実施する。なお無視して逃走を図る場合には船体射撃を認めている。武器使用の権限は、現場指揮官の裁量に委ねられている。有事にあっては海軍として活動する準軍隊的機関であり、装備も人員も海軍と共通性を維持している。(読売新聞99.5.3)
4.領域警備についての我が国現行法の基本枠組み
(1) 領域警備の責任
領域警備についての明確な規定は我が国には存在しないし、定義や性格、防衛行動か警察行動かの区分も不明であり、従って、領域警備について総合的に調整指揮機能を司る機関が定かではない。領域警備は、形式的には警察作用の枠組みとして捉えられており、従って第一次的には警察機関・海上保安庁が責任を持ち、現行法では自衛隊には領域警備の任務はない。警察力の限界を超える場合には、「特別の必要がある場合」として補完的立場として自衛隊が対処する。ただし、最近の隊法改正により工作船の可能性が高い不審船等については、不測の事態に備えて当初から自衛隊の艦艇を派遣する措置がなされる。
(2) 領域警備活動における海上保安官の権限
いわゆる領域の警備に携わる海上保安官の権限は、@海上において個別の国内法令を励行し当該官吏としての行使する権限(海上保安庁法15条)、A海上における公共の安全、秩序の維持を執行する行政警察の権限(同法17,18条)、B犯罪行為があった場合に、これを刑事訴訟法の手続きにより、捜査逮捕等を行う司法警察の権限(同法31条)を執行できる。我が国の「領海及び接続水域に関する法律」には、無害通航についての規定も罰則規定もない。従って海上保安官は、司法警察職員であるが、無害でない通航を認めても司法警察権を行使することは出来ない。
海上保安官の権限は権力的であり、強力な命令を伴う執行権、即時強制の権限と共に、武装し警職法に基づく武器の使用が認められている。しかしながら、海保庁法25条に「軍隊として組織され、訓練され、又は軍隊の機能を営むことを認めるものとして、これを解釈してはならない」と規定され、あくまでも文民として服務し、任務として国防に関する活動を行うことが出来ない。従って装備は勿論、戦闘行動等の武力の行使は出来ない。また、76条防衛出動及び78条命令による治安出動時には、総理大臣は、海上保安庁を統制下に入れて、防衛庁長官に指揮させることが出来るが、自衛隊と共に軍事行動をとることは出来ないという制約が存在する。
(3)領域警備に関する自衛官の権限
自衛隊の主たる対処行動の根拠は、自衛隊法78条及び81条治安出動と82条海上警備行動に加えて、81条警護出動であるが、何れも警察行動として権限を行使するに止まる。また、治安出動下令前において不法行為が行われる可能性のある対象に対して情報収集のための活動が実施できる。治安出動、警護出動、海上警備行動時には、事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することが出来、危害射撃も容認されることとなった。
海上警備行動は、治安維持のため特別の必要ある場合に命ぜられる行動であり、海上における治安出動と位置づけられるが、自衛官の権限は、海上保安官が領海警備活動を行う際に有する権限の内、海上秩序の維持である行政警察権のみであり、個別の国内法令の励行を行う権限や法違反に対する捜査・逮捕が出来る司法警察権は所有しない。従って、海保庁法17条に基づき、停船・立ち入り検査・質問、18条に基づく進路変更、犯罪制止等の権限の執行に限られる。ここに時間的、権限的に自衛隊が補完的立場にあると言える。海上保安庁が第一義的にも対応が困難な領海内の潜没潜水艦に対する海上警備行動発令の迅速化は、1996年に図られている。治安出動の内、78条「命令による治安出動」は、冷戦時代の間接侵略・暴動鎮圧と言った国内治安維持を想定した規定であったが、武装工作員等による不法な侵害行為の事案にも対象として考えられる。隊法の改正により治安出動下令前の待機状態時に情報収集を行うことができる。治安出動の発令は、総理の判断で緊急に事態に対処が可能であり、事前の国会承認は不要(20日以内に国会の承認が必要)である分、迅速に事態に対処できる。本質的には警察作用であるが、76条防衛出動に準じた性格を有し、限りなく防衛作用に近い中間的な位置づけであることから、軍事行動に近い武装工作船や武装工作員の破壊活動が、海上・沿岸・陸上に及んで生起する治安事態に即応でき、また事態が進展して防衛出動への移行も視野に入れることが出来る。
自衛隊法では自衛隊の行動は限定列挙方式のため、法律で列挙されていることのみを実施することになっており、明記されていないことは実施できないことになっている。従って、自衛隊は、仮に目の前で海賊行為や領海侵犯が行われていても、海上警備行動や治安出動が命令されなければ、監視と治安機関への通報以外何も出来ない。
5.今後の課題
領域警備は我が国と外国の接点に位置する自衛行動であり、平時有事を問わず国際関係に微妙に影響を及ぼすものである。これまで述べてきたように、この分野についての我が国は、政治的、法的に曖昧であり、態勢も諸外国に比較して欠落しており、我が国の安全保障体制に大きな不安を残しているのが現状である。領域警備を考える上での今後の課題について列挙する。
@ 自衛隊法3条に領域警備を自衛隊の任務に付加
領域警備について国家としての対処方針を明確にし、領域における我が国の主権を確保堅持する自衛隊の責任と権限を明確に与えることが重要である。これにより平時から有事に至る時系列的に、また、国土・領空・領海及び領域に至る国家主権の及ぶ地理的な範囲の安全保障について自衛隊の役割を明確にする事が出来る。武装工作船、武装工作員の活動は、武力攻撃に至らないが軍事的色彩の濃い破壊活動であり、海上のみならず同時多発的に沿岸、陸上でも活動が考えられる輻輳した事態である。従って法秩序破壊勢力に対する警察作用と同時に外国からの浸食攪乱に対しての防衛作用として捉える必要がある。
また警職法、海保庁法の準用規定のみでは、現場における自衛隊の法的執行及びその迅速な処理に限界があり、より法的に強力に対処できる法の制定が必要である。自衛官の執行権限の明確化は、領域警備の現場での実行上重要な意味がある。
国連海洋法条約で軍艦は公海上における海賊船等の臨検、拿捕が出来るが、我が国の場合、国内法の規定がないために実施できない等自衛隊の行動に制約がある。
A 領海法に包括的な無害でない通行と罰則規定等の付加
工作船と推測される不審船を漁業法或いは船舶法違反容疑で追跡しなければならない疑問を解消するためにも、領海内の無害でない通航に対する法的根拠の確立が必要である。またスパイ防止法(秘密保護法)の制定による領域内の情報収集活動を牽制する根拠を明らかにし、立ち入り検査等によって事実の確認や資料の没収、域外退去等の強制措置をとれるようにすることが独立国として重要である。更に、海洋資源保護法の制定により、東シナ海領域における中国の調査活動、探査活動等を取り締まる体制とする。国連海洋法条約の直接適用による退去要請だけでは、国家の主権行使としての効果が期待できない。
B 海上保安庁法25条の改正を行い、平時においては現状の活動としても、装備、人
材等の資源を、有事に自衛隊と共に効果的に発揮出来る体制を整備する。
C 情報収集体制の充実
広大な領域を効果的効率的に警備するには、早期警戒のための情報収集が重要であることは論を待たない。偵察衛星、広域監視システムの整備充実と警備情報に即応できる艦船、航空機と特別に訓練された専門集団が必要である。また多様な不法侵害に対して国民の関心を喚起し、民間の領域警備についての自警システムの構築も考慮する必要がある。
あとがき
自衛隊の行動を考える場合、現場で対処行動をする自衛官に法的に明確な行動の根拠と権限、責任の所在を疑問の余地なく提示しておくことが不可欠である。
領域警備には多様な様相や段階がある。当初から自衛隊に関わらせる必要はない。しかし、警察、海保では手に負えなくなった事態まで自衛隊に関与させないのも合理的ではない。有事法制の整備が国家国民の安全と平和を守る根拠になる。同時に領域警備に関連した法整備は、平時から有事への移行を未然に防止し、移行を防止し得なかった場合にも奇襲的に主権が侵害されることを未然に察知する有効な手段を提供するものであることは論を待たない。