東北アジアの安全保障に関する一考察

 

(財)DRC研究専門委員

高 山  雅 司

 

はじめに

東北アジアに限れば、冷戦構造が残る地域であり紛争要因は今も数多く存在する。しかし、この地域は1953年の朝鮮戦争休戦以来、中国・台湾問題、北朝鮮の核開発と瀬戸際政策など拡大エスカレーションする可能性のある事件は数多く発生したが武力紛争や戦争に発展することなく半世紀が過ぎた。今後の50年平和を維持するために如何にすればよいかを分析し先手を打つ必要がある。

 

1.過去50年間北東アジアで戦争がなかった最大の理由

この50年間この地域に紛争及び戦争がなかった最大の理由として圧倒的な力を持つ米国のプレゼンスによる抑止効果と拡大防止が挙げられる。欧州では、米国を中核とするNATOが安全保障上最も重要な組織であることは言をまたない。北東アジアでも米国は全ての紛争要因に同盟関係などを通して関与することになっており、この関与が紛争の拡大を防いだといえる。米国は日本との間に最も重要な日米安全保障体制がある。この日米同盟は日本への侵略を防ぐと同時に米軍に支援基地を提供することで北東アジアでの米国の他の同盟関係に大きな影響を与えるものであり、まさに中心的存在である。米韓同盟は北朝鮮の侵略を防止し、米華同盟は中国の台湾侵攻を抑止していた。米中国交回復でこの同盟が解消されたが実質的にそれに代わる台湾関係法を成立させた後に米華同盟は失効し、米国にとって台湾防衛のギャップはなかった。日米同盟、米韓同盟そして米台同盟(台湾関係法)の3本柱が、この地域に戦争を惹き起さなかった態勢を構築していることになる。情勢の変化により、今後、この関係のいずれかが弱くなるか解消されれば紛争の起こる可能性は増すであろう。

 

2.安全保障上の懸念事項

脅威とは、日本を攻撃する能力があり、それに意図が加わって初めて顕在化する。能力に急激な変化はないが、意図は容易に変化する。能力に関する懸念事項としては、北朝鮮の核・弾道ミサイル、中国の軍事力の増強等が挙げられ、意図の懸念事項として中国の反日教育、北朝鮮の瀬戸際政策、無差別のテロリズムなどが挙げられる。

(1)北朝鮮の核・弾道ミサイル

ソ連崩壊後、北朝鮮のソ連依存型の経済は破綻し1998年までは赤字であったが以後の経済は少し持ち直し黒字に転じている。北朝鮮は経済が破産状態であったにも拘らず、先軍政治を継続している。北朝鮮の兵器は一般に旧式で燃料不足は訓練も不十分といわれている。しかし、大量破壊兵器・弾道ミサイル・10万人といわれる特殊部隊は日本への潜在的脅威である。北朝鮮はゲリラ攻撃を行う特殊部隊を潜水艦や工作船に載せて日本に潜入する能力を持っている。北朝鮮は過去に脅威を誇大に表現して相手を脅迫する瀬戸際政策を用いてきた。そしてしばしば突然、前言を翻し約束を反故にすることがある。2002年に北朝鮮は凍結廃止を約束したはずの核兵器開発計画の存在を認め、NPTからも脱退しIAEAの監視員も追放した。著名なパキスタンの核技術者 A.Q.カーン博士は北朝鮮の核開発を手伝ったことを認めた。現在北朝鮮は8発以上の核爆弾を保有している可能性がある。北朝鮮はサリン、イペリットのように多様な化学兵器及び炭疽菌、天然痘のような生物兵器を保有していると考えられる。

北朝鮮は各種の弾道ミサイルを保有し地下基地に配備している。1993年に日本海に向けて発射されたノドン弾道ミサイルは日本を射程内に収めることができる。2段ロケットのテポドン弾道ミサイルは現在開発中で射程 6000kmに延びれば米国に到達することが可能である。既に配備中と伝えられる200基のノドンは核弾頭が装着されれば日本に対する重大な脅威となる。

北朝鮮は不法行為を行う国である。海上保安庁の発表によると1963年以来、21隻の北朝鮮工作船が日本を侵犯した。それらは日本人拉致、麻薬密輸入に関与した疑いが濃厚である。200112月には九州の西海域で北朝鮮の工作船が海上保安庁の巡視船が追跡し最終的に逃げられぬと諦めて自爆自沈した。北朝鮮は5人の拉致被害者及びその家族を帰国させた。北朝鮮が死亡と伝えた10人の拉致被害者情報は明らかに虚偽で信頼できず、その内、何人かは生きていると思われ、北朝鮮に正しい情報の提供を要求している。更なる正確な情報提供及び生存者の速やかな帰国は日本社会の要求であり日本政府の大きな課題となっている。北朝鮮は阿片・覚せい剤などの麻薬類を日本・豪州・台湾などに不法に蜜輸出している。又、北朝鮮の外交官や役人はスーパーKと呼ばれる精巧な偽ドル札を諸外国で使用し没収されている。

(2)中国の軍事力の増強

中国人民解放軍は225万人の世界最大数の軍人を抱え、核兵器を保有する軍事大国である。驚異的な経済発展と同時に軍事費は毎年10%以上の伸びを10年以上も続け海軍と空軍の近代化を図り米国に対抗できる兵力整備を目指していると考えられる。

中国は台湾が独立宣言すれば武力行使を行うと公言している。中国の台湾海峡を挟む福建省を中心に核弾頭装着可能な弾道ミサイル610基が配備され、台湾への大きな脅威となっている。しかし中台の軍事態勢を比較して総合的に判断すれば中国の台湾本島への兵力投入能力は限定されたものであり、米国の介入があれば不可能であろう。

中国は、19922月に独自の領海法を制定し以後、海洋進出を図り関係諸国との間に摩擦が生まれている。中国は日本の経済水域の近くでの天然ガス試掘を行っている。中国海軍又は政府所属の海洋観測船等は、太平洋の日本の経済水域に出没し、事前通報の紳士協定を無視して、調査を行っている。それらに対する日本の抗議は効果なく中国は無視している。2004年には尖閣列島への中国人の不法上陸があった。

(3)中国の反日教育及び排他的なナショナリズム

脅威を顕在化する意図は測り難いが時折その片鱗を見せる。2004年夏中国で行われたサッカー・アジアカップでの日本に対する過剰なブーイングは中国民衆の反日感情と排他的なナショナリズムを現わしている。過去30年間、日中友好の名の陰に隠れた中国一般の反日傾向は一層増幅される結果となった。日中友好を唱えながら中国はこの10年位で反日教育を強め抗日戦争記念館を全国各所に建立し残虐な日本のイメージを宣伝している。中国の若者が反日になるのは当然の結果といえる。

1993年の内閣の世論調査によると56.5%が中国に「親しみを感じる」でそうでないのが39.9%で「親しみを感じる」の方が多かった。199911月中国江沢民主席来日時、各地の訪問先で中国侵略に対する日本の反省、謝罪が不十分であるとの趣旨の発言を繰り返した。そのため、多くの日本人が中国を嫌いになったことは、その後の2000年に行われた内閣の世論調査では中国に「親しみを感じる」は47.5%に減少し「親しみを感じない」とする者の割合が48.1%となり逆転したことで判る。サッカー・アジアカップでの常識を越えた反日行動の影響は新現役ネットが20048月実施した世論調査では「「中国」が好きですか?」の質問に対して「好き」と答えたのは16%で「嫌い」が84%であった。一方、中国の最近の調査では日本に対して「親しみを感じる」は15%であり「親しみを感じない」は75%とされている。これでは日中友好どころか逆の結果を生み出しているといえる。日中ともにお互いが好感を持てない即ち嫌いになっている割合が増幅されているのは日中両国にとってもまことに不幸な状況である。中国の反日教育宣伝が中国人をして日本を嫌いにさせ、それに基づく中国人の行動が日本人をして中国を嫌いにさせていると思われる。中国での反日と対照的に台湾では反日はほとんどないと考えられ、むしろ親日といわれる人の存在が目立つ。中国の反日が増幅される中で同じ中華民族でありながら親日を標榜する台湾やシンガポールの存在は貴重である。中国における反日の増幅は台湾の重要性を改めて認識させられることになる。

(4)テロリズム

米国の同時多発テロ以降、無差別大量殺人破壊を目指すテロリズムはイスラム過激派の国際テロ組織を核として世界中に拡大しその勢いを強めている。テロは自殺テロを含むあらゆる手段を用い相手、時、場所を選ばない。イスラエル、パレスチナ、アフガニスタン、イラクなどにおけるテロの活動は一向に収まる様子なく、スペイン、ロシア、インドネシアなどにも波及している。日本にも国際テロ組織の一部が摘発されており、日本も国際テロ組織の攻撃を受ける可能性がある。宗教上狂信的な自殺テロを防ぐ手段は限定され中東をはじめ多くの国で悲惨な結果を生み出している。 

 

3.安全保障上の期待事項

顕在化する脅威を抑止できる同時にそれに対応できる体制を整えるとともに緊張を緩和させ、脅威をなくするか、軽減するための効果的な方策が期待される。

(1)日本の安全保障政策の見直し

北朝鮮は弾道ミサイル、特殊部隊をもって日本を攻撃する能力は持っている。しかし、2002年に小泉首相と金正日国防委員長との間に取り交わされた日朝ピョンヤン宣言では北朝鮮にその意図はないことを示している。しかし、意図は容易に変わるものであり、その後もピョンヤンからは脅迫的な放送は流れてくる。工作船事件と拉致事件は過去30年間、日本の警備及び安全を守る態勢が如何に不十分であったかを示してくれた。昨年、50年前から必要であった有事法制が制定され、不備であった日本の態勢が法制面、行政面、防衛面などあらゆる観点からの見直しがなされつつある。勿論これらの脅威から日本を守るために、日本は自身の防衛力を強化するだけでなく同盟条約に基づく日米同盟関係の連携強化は不可欠である。

(2)米軍の再編と同盟関係の強化

米国は北東アジアに領土は持たないが、日本及び韓国と同盟し米軍を駐留させ、基地などのアクセスを持ち、政治・経済・軍事力のいずれについても地域に大きな影響力を持っている。米軍は軍事革命と呼ばれる軍の近代化に成功し、軍事技術の圧倒的な格差を持つ世界最強の軍隊となっている。米軍は世界中の如何なる場所にもその強力な兵力の迅速な投入が可能である。米国は、この強大な力を背景に抑止力を発揮できる。ブッシュ政権は同盟国との共同連携を掲げている。かつて米国は曖昧な言動で侵略者の誤解を生み、朝鮮戦争や湾岸戦争の際、侵略側の独裁者の開戦決断に影響を与えたといわれる。クリントン前政権の時、日米安保条約上明確であるにも拘らず、同政権が戦略的パートナーと呼んだ中国との関係を考慮してか駐日米国大使の発言は尖閣列島防衛についてまことに曖昧であり危惧された。幸いブッシュ政権となり、尖閣列島は日米安保条約上での防衛する対象として明確にされている。米軍再編と再配備の中で、米国は同盟国との密接な共同連携の元、侵略者に誤解を与えない明確な外交政策を維持し北東アジアの平和と安定のために引き続き大きく影響を与えることを期待する。

(3)ミサイル防衛の確立―弾道ミサイル無能化への期待

いよいよ弾道ミサイル無能化へのミサイル防衛システムの実現が迫ってきた。 弾道ミサイルを撃墜するためのミサイル防衛システムは逐次配備が進められている。在韓米軍のペトリオットPAC320037月に配備されている。米軍は2004年内にミサイル防衛のLRS&T(Long-Range Surveillance and Track)能力を持つイージス駆逐艦4隻を日本海に配備する。2006年までにその数を15隻に増やし、迎撃ミサイルSM3を搭載するイージス巡洋艦3隻も配備する計画である。米軍が構想しているミサイル防衛のための水上打撃群(SAGSurface Action Group)はまもなく実現することになろう。SAGは派遣されたところに即座にミサイル防衛の傘又は盾を構築することになり大きな影響力を与えよう。日本政府はPAC3 及びイージスミサイル防衛システムの導入を予算化し2007年に配備する予定である。ミサイル防衛システムが十分に機能するときは、核搭載弾道ミサイルの戦略的・政治的な価値を大幅に下げ、北朝鮮の核兵器・弾道ミサイルによる瀬戸際政策は効力を失うことになろう。その場合、北東アジアにおける大幅な緊張緩和や軍縮が期待できよう。かつて韓国はミサイル防衛に反対であったが今はミサイル防衛を必要と認めるようになった。

(4)中国の反日からの脱却と日中交流の促進

北東アジアの緊張を緩和し信頼性を醸成することは安全保障上からも極めて重要である。

かつて、蒋介石総統は終戦時「以徳報怨(徳を以って日本侵略の怨みに報いる)」と述べ日本に対して寛大であった。日中国交の際、毛沢東主席は日本からの賠償は放棄すると発言した。中国には伝統的に寛大な考えがあり美徳とされてきたが、今の中国は排他性の強いナショナリズムに走り、そのようなことは忘れたように見える。反日教育は諸刃の剣である。中国共産党・政府が教育宣伝を通じて中国民衆に反日感情を刷り込んできた。これで民衆側は反日については無条件で反応する。その動きが過度になると中国政府はコントロールできず国際的常識に欠けた行動も黙認し、日中関係などに悪影響を及ぼすだけでなく更に日本を軍国主義とか軍事大国と自らが非難している方向に日本を追いやろうとするように思える。悪循環でエスカレートする恐れは十分にある。中国の歴史教科書から反日の項目を外すとの話も聞こえるが、中国が反日教育を撤廃し-真の日中友好へ進むことを期待する。過去33年間の日中友好の努力が何故今のような結果を生んだのか反省し日本の中国政策を包括的且つ戦略的見地から見直す必要がある。日本の直すところは直し日本が主張するべきことはきちんと主張するべきであり、加えて対中国のODA計画の見直しも必要である。

中国の人民日報評論委員である馬立誠氏は「反日からの脱却」を著し、その中で過剰なナショナリズムを戒め日本に関する誤解を解くことを述べている。中国側からのこのメセージは中国政府もそのような方向に向かおうとする兆しとも取れる。相互に信頼し尊敬しあえる真の日中友好のために中国も対日政策を見直すべきである。中国は日中友好を悪化させている反日教育を止めるべきである。日中交流は信頼性醸成の見地から双方にとって有益なようにいろいろな分野で戦略的見地から検討されるべきである。まだ中国との間には実現していない艦艇の相互訪問は、人民解放軍と自衛隊間の交流の一環として促進されるべきであろう。中国民衆の海外観光渡航者数は昨年は2千万人を越え、日本のそれを抜いた。大勢の中国民衆の人に観光目的で是非訪日して欲しい。百聞は一見に如かず。日本の風物に触れ、事実を知るならば誤解を解き相互理解を推進することが可能であろう。次の30年、お互いが改めるとことは改め緊張を緩和し、真の日中友好を実現させれば北東アジアの安定に貢献すると考えられる。

(5)経済の相互依存と交流

経済交流は一般的には、相互依存を増進し緊張緩和に貢献する。しかし、相手を利用する意図がある場合は、合弁事業や投資などの経済的依存関係を政治目的達成のために戦略的に利用できる。中国の驚異的な経済発展とともに中国との経済交流は深まり相互依存の関係になっている。これらは日本の国益の見地から戦略的に判断し政治軍事に好影響を与えても悪影響を与えない配慮が必要となろう。特に、社会主義市場経済、中国の第3国への経済援助、軍事費の増強、日本への政治的圧力などの関連情報は詳細が公開され検討されるべきであろう。一般的には両国の経済交流が深まり相互の利益になることは歓迎され促進されるべきことである。

(6)国際社会への協力

グローバル化の時代に、国際社会の一員としての国際社会の平和と安定のための協力は不可欠である。国連の平和維持活動への参加、テロの脅威をなくするための国際社会への貢献は重要である。自衛隊の任務に国際協力を加え、平和維持活動、イラク等の人道復興支援活動に本格的に参加できる体制の構築が望まれる。米国との同盟関係を中心として同じ利益を共にする自由民主主義諸国が団結し、テロ等の脅威と対決することは極めて重要である。自衛隊のイラク派遣は関係者の必死の努力で成果を挙げている。自衛隊だけがイラクの地元の人から引き上げないで欲しいとのデモを受けた。今まで死傷者なく、成功していることはイラクが混乱に陥っている中での光明ともいえる。理由としては過去のしがらみがなく、むしろODAなど尊敬を受ける実績があり、宗教民族の壁を越える貢献が実現しつつあるように思える。勿論テロの攻撃があるかもしれないが、今後も国際社会の平和と安定のために日本の活躍が期待され、その実績は国際的評価が得られるであろう。

(7)安全保障のための対話機構の構築と軍縮への努力

東北アジアでは、日本を除き中国、韓国、台湾、北朝鮮ともに軍事費は毎年増額されている。その中で軍縮が実現できれば安全保障環境の大きな改善となろう。そのためには緊張緩和と信頼性が醸成されるように地域の国全部が参加できる安全保障に関する仕組みが必要とされる。現状での候補としては信頼醸成措置、予防外交などが討議された東南アジア連合のARFが挙げられよう。六者会合は北朝鮮の核開発断念を目的とするが日米中露韓朝6カ国が参加し北東アジアの主要メンバーは揃っている。六者会合が北朝鮮の核開発を廃棄させることができ、将来台湾も加えることができれば安全保障対話の仕組みとして発展させることは可能であり期待できる。

 

おわりに

冷戦で資本主義対社会主義、自由主義対権威主義などの競争では勝負はついた。自由民主主義国家間では戦争はなくなるといわれる。その理由は宗教・民族の差別がなく人権も尊重され経済的にも繁栄し社会が安定していることが挙げられよう。問題は自由民主主義国家がまだ一部であることである。東北アジアでは北朝鮮は朝鮮労働党独裁下にあり、冷戦後、ソ連の支援を失い経済は破綻し、やっと中国・韓国等の支援により、黒字に転じ回復に向かう方向にあるが、破産国家である。中国は資本主義の市場経済を取り入れたお陰で経済発展を遂げつつある。経済発展は政治経済機構に種々変革をもたらしつつあるが中国共産党一党独裁体制は維持されている。これらの国が独裁権威主義体制と決別できるかどうかは北東アジアの将来に大きく影響するであろう。

核弾頭付きの弾道ミサイルは現代の最大の脅威である。これらの弾道ミサイルを保有し日本を壊滅することができる能力を持つ国は米国、中国、ロシアであり、それに北朝鮮が加わろうとしている。同盟国である米国のそれは、核の傘と呼ばれる抑止力として日本の防衛に重要な役割を果す。冷戦中は旧ソ連のそれは最大の脅威であった。今は北朝鮮が最大の懸念である。中国の反日嫌日の現象は、その海洋活動等とともにその意図について不安を感じる。加えてテロの脅威も含め日本の安全保障のために、日本の防衛体制は見直されつつある。有事法制関連の法令を整備し、民間・地方自治体・他の政府機関等との密接な連携をはかる総合的な安全保障システムの構築が必要である。弾道ミサイル等の脅威に対するミサイル防衛など有効な防衛の対抗手段を持つと同時に、外交、経済協力、あらゆる手段を講じ脅威が顕在化しないように緊張緩和に努力すると同時に、日本の特徴を生かした国際貢献で国際社会の一員としての責務を果す必要がある。安全保障上の懸念を解決する基本は日本の自助努力であり、日米安保を機軸として同盟国、友好国、共通利益を持つ国との連携を一層密にし、その枠を広げ積極的に北東アジアの平和と安全に貢献する姿勢と努力が求められよう。そして、過去の50年貢献してきた米国の抑止力が今後の十分に発揮できるように日本が全力を挙げて協力することである。そうすれば、次の50年も北東アジアに平和を維持することが期待できよう。